終活(相続対策)に時間がかかる理由

相続のご相談をされる方々を見ていると、様々な理由で予想以上に時間がかかることが多いです。

相続対策にはとても長い期間を要することも多いのですが、具体的にそれが何故なのかはピンと来ない人もおられると思います。

自分には関係のない事と考えず、まずはこの記事を読んでみてください。

私が実際に目の当たりにした、相続対策の遅延原因について具体的にご紹介しておきます。

これから終活を始める方々に向け、最初に知っておくべきポイントについて実例でご紹介していきますので、参考にしていただければ幸いです。

 

遅延の原因とは?

ご高齢の方々は、ほんの数年の中で色々な事が起こりやすいです。

早速、相続対策の予定が遅れる原因として、よくある事柄をご紹介していきましょう。

 

多くの場合、以下のような事柄で予想以上に時間をとられることになります。

 

入退院が発生する

ご高齢のご両親等がおられる場合などは、対策を進めていく中で病院に入院することになるケースも多いです。

ご両親に限らず、ご家族の誰かが入院することになれば、当然のことながら、しばらくはそちらが優先になります。

 

例えば、遺言の準備をしようとしていた矢先、誰かが入院することになるという話は、意外によくあります。

こうなると、公正人等が面会することができない状況になりますから、遺言等の作業は退院後(又はリハビリ施設等へ移る)となります。

 

コロナ渦においては、病院内に入ることもできないケースもあるでしょう。

誰もが、いつこのような状態になるか分からない中で対策を進めているわけです。

 

転倒による骨折や、持病の悪化等、ご高齢の方々の入院は本当に突然に発生しますので、できるだけ早いうちに行動することが最大の対策となります。

 

打ち合わせが延期になる

ロナ渦では、緊急事態宣言等の発令によって、しばらくお会いすることができない状況に陥りました。

WEB会議での打ち合わせも可能ではあるのですが、パソコンに疎い方も多く、全員が対応できるわけではないのも実情です。

 

また、コロナ以外の原因でも、打ち合わせの延期はよく発生します。

親子喧嘩や兄弟喧嘩が勃発することもありますし、関係士業の方々の都合で延期になることもあります。

 

最近では、担当士業(税理士や司法書士)のご両親が亡くなるというケースが2件ありました。

関係する方々の体調や、ご家庭の事情等で打ち合わせがキャンセルされるといったことが起こると、1ヶ月くらいのロスはすぐに発生してしまいます。

 

問題が発生する

不動産の売却等を伴う対策の場合や、保険契約を行う際等は、予想外の問題が発生することも多いです。

売却を伴う場合には、なかなか買い手がみつからない事もあるでしょうし、決済までの間に契約がキャンセルされることもあります。

 

例えば、不動産の場合、測量作業の途中で隣地所有者との連絡がつかないとか、役所との境界確定作業が難航するといったことがよく起こります。

解体をした際、地中埋設物が見つかるとか、井戸が発見されるといった事もありました。

 

相続対策で保険契約をしようとする際には、健康診断が必要になることもあります。

健康診断の結果、保険に入れないこともしばしばです。

 

その他、相続手続きの中では色々な事が起きますので、本当に時間がかかるのです。

皆さんも、ここ数年で予想外の事がどれだけ起こったか思い返してみてください。

そして、年齢を重ねるごとに『今後それ以上に遅延理由が増えていく』と考えることが大切です。

 

財産の把握と整理

終活を初めたら、まず最初に取り組むべきなのが財産目録の作成です。

現金資産、保険資産、株式等の金融資産、不動産、貴金属等の貴重品についてまとめてみましょう。

 

これだけでも予想外に時間がかかるものだと思います。

特に、以前に加入していた保険商品の把握に難儀するケースをよく見かけます。

保険証書等はしっかりと保管しておくようにしてください。

 

その他、通帳や定期保険が複数ある方については、不要な通帳を整理していきましょう。

定期保険は延長せず、なるべく利用する金融機関を絞っておくことが終活のポイントになります。

※万が一の際に親族の手続が大変になる預貯金は、1つにまとめていきましょう。

 

専門家へ

ADVICEYOUの相続コンサルティングを利用すれば、無料で対応してもらうことができます。

最短で効率よく準備できる上、資産が1億円以下の場合には原則としてプラン提案料もかかりません。

 

相続準備は、専門家と一緒に対策を進めても数年かかるのが通常です。

自分だけで考えていても、なかなか対策は進みません。

また、専門家にしか見えない対策も多々ありますので、気軽に相談してみることから始めてみてください。

 

 

まとめ

皆さんも、相続対策や終活に時間がかかる理由(事情)を必ずお持ちになっています。

この記事を通じ、少し具体的に遅延理由を把握するきっかけになっていれば幸いです。

終活は、時間をかけてじっくり進め、良い対策を講じていただきたいと願っています。

少しでも余裕を持って取り組んでいただくためにも、思い立った時に始める意識が肝心です。

実際に、これまで動かなかった事を後悔している方が圧倒的に多いです。

皆さんもそうならないように、しっかり予定を立てて進めていただければと思います。

関連記事

  1. 税理士に相談して失敗した人達とは?

  2. ADVICE YOUの不動産コンサルティング対策

  3. 司法書士の選び方と、相続対策での役割

  4. 遺産相続の相談先に依頼すべき事

  5. 相続税対策のセカンドオピニオンの依頼先とは?

  6. 相続対策で税理士を変える時の注意点

  7. 相続時精算課税制度の改正を簡単に説明します。

  8. 二次相続対策に興味がある方々へ

カテゴリー

PAGE TOP