確定測量と現況測量の違いは何?

不動産の面積を計る「測量」をする際、大抵の場合は『確定測量』と『現況測量』のどちらかを選択することになります。

皆さんは、この測量の違いを説明できますか?

良く分からないという方は、この機会に覚えておいていただければと思います。

不動産の売却建物の建築をする際には、土地の正確な面積が必要になります。

測量図が存在しないとか、謄本と測量図の面積に差異がある場合には、このような測量が必要になるのです。

その他、相続で土地を物納する際等にも、確定測量図が必要になります。

それでは、確定測量と現況測量の違いについてご紹介していきます。

 

確定測量とは?

確定測量(境界確定測量)とは、土地の境界(全ての境界)について、隣接する所有者との協議を完了させ、正式な広さを確定させる測量のことです。

通常、境界は、土地と土地の境目を目印(石や杭等)で表示します。

 

土地の四隅に境界を入れることが多いので、正方形の土地なら最低でも4箇所の境界があります。

隣接する土地の所有者が複数いるような場合には、それぞれの所有者に境界確認をしてもらい、印鑑をもらう作業を行います。(一般的には、土地家屋調査士等が行います)

 

境界がどこなのか分からない」という状態では、隣地所有者とのトラブルが起こりかねませんよね?

それに、境界が定まらなければ、正確な広さを求めることもできません。

 

ですから、不動産を売却する際には、確定測量を行うのが理想です。

既に確定された図面が存在している場合には不要ですが、現況の変化や、測量技術の進歩等によって誤差が生じることも多く、測量が必要になるケースは非常に多いのが実情です。

 

確定測量はいつ行う?

確定測量を行う時期は、法律等で定められているわけではありません。

ですから、「必要になった時に行う」ということになります。

大抵は、売却の際に必要になるものです。

 

売却活動が始まる前に完了していることが理想的ですが、契約から決済日までの間に行われるケースも多いです。

隣地所有者が遠方地にいる場合や、役所の立会いが必要な場合等、境界の確定に時間がかかるケースでは、数か月もの時間を要することも珍しくありません。

 

確定測量の費用

確定測量の費用は、土地の面積や環境などによって大きく差が出ます。

一般的な宅地サイズ(30~40坪)であれば、50万円前後といったところではないでしょうか。

大きな土地や、山林等の場合、数百万円の費用がかかることもあります。

 

私のクライアントのケースでは、生産緑地の確定測量で250万円程度の費用がかかりました。

売却価格にも影響するコストとなりますので、早めに見積もり等を取得して検討していく必要があります。

 

現況測量とは?

現況測量は、確定測量よりも簡易な測量で、境界と推定されるポイントを使って現況の広さを計測するものと思っていただければよいと思います。

簡単に言えば、必ずしも「境界確定」が必須ではなく、面積さえ分かれば良いというケースです。

現況測量を行う場合の具体的な例としては、建物を建て替える際などです。

 

自宅の建て替えなどの場合、取引の相手がいないので、境界を明示する必要がありません。

つまり、境界の位置に多少不明確な点があっても、登記簿の面積と一致していて、建築確認が通ればOKという状況です。

 

建築確認を申請する際には、土地面積に対する建物の配置・許容面積等が定められていますが、少し余裕を持って設計すれば済む話なので、境界確定までは必要ない事が多いのです。

 

また、境界確定ができない事情を抱える土地の場合、推定地点を定めて現況測量をするしかないケースもあるでしょう。

この為、昔の地積測量図を参考にして、測量図を現況と合わせながら復元することもあります。

 

このように、「確定測量ができない」又は「確定測量でなくても足りる」という状況の場合に行うのが現況測量です。

このような事情から、現況測量は、確定測量よりもはやや精度の低い測量になります。

 

現況測量の費用

現況測量は、「現在の面積」について、現況で出来る限り正確に求める測量です。

隣地所有者との立会い等の手間が大幅に削減できますので、費用が安く、測量が完了するまでの時間がかからない事がメリットです。

 

一般的な宅地サイズの場合、費用は15~30万円以内で収まることが多いです。

良く仕事を紹介している測量会社の場合、数万円安くやってもらえることもありますので、普段から測量会社とのやり取りがある人物に見積もりを依頼するのがコツです。

 

個人のお客様であれば、ADVICE YOUで無料見積を承りますので、お気軽にお問合せください。

確定測量が役立つシーン

土地測量は、確定測量を行うのがベストですが、目的に合わせて選択するのが一般的です。

確定測量は、相続時の物納や、大手不動産業者への土地売却の際には必須となります。

 

境界が確定できない土地は買わない」という買取業者は多いですし、相続で物納しようとする時にも、境界確定ができていない土地は受付けてくれません。

不動産を買う側の気持ちを考えると、境界が確定できているかどうかは重要な部分だからです。

 

境界が未確定の状態では、土地の価値が下がることにも繋がりますので、売却の予定がある方は早めに動いておくことが大切です。

 

1年かかるケースもある!

確定測量に要する時間は、物件によって様々ですが、一般的には数週間から数か月で完了します。

しかし、官民での協議が数か所に及び、更に特殊な事情がある場合等は、1年を超える時間を要することもあり得ます。

 

例えば、建設省(現在の国土交通省)の所有になったままで、公図・測量図が存在しないといったレアケースもありました。

法律によって、市区町村に移管するはずの手続きが漏れていた・・とった事情を抱えている土地だったのです。

 

このような場合、「誰が境界を明示するのか」を特定する所からスタートする為、本当に確定できるのかどうかさえも不透明な状況です。

市は「まだ市の土地ではないので」と言うでしょうし、国土交通省側は「当時の資料がないので・・」等と困り果てるわけです。

 

このような状況であることに気付かないでいると、いざ売却しようとした時、非常に困ることになります。

測量会社に見積もりを依頼すれば、このような問題点が判明しますので、早めに動いておきましょう。

 

まとめ

不動産の売却に測量が必要になるという認識を持っている人は、意外に少ないように感じます。

単純に、買い手を見つければ良いと思っているかもしれませんが、境界が確定できていないことを理由にキャンセルされる可能性もあります。

土地売買に重要な部分ですので、注意して進めるようにしてください。

まずは、測量に要する時間と費用から調べてみると良いと思います。

関連記事

  1. 親族間売買にかかる契約費用とは?

  2. 山林の処分に困った時の解決策

  3. 生産緑地は準備次第で最悪の結果になる

  4. 不動産鑑定士を入れた相続対策の実例

  5. 確定測量の費用は、不動産と節税対策で相殺する

  6. 相続不動産の売却を入札にするメリットとは?

  7. 相続税対策でアパートを建てる危険性とは?(2021年版)

  8. 相続対策での不動産売却に注意!

カテゴリー

PAGE TOP